
生命保険を転売する『ライフセツルメント(ライフ・セツルメント)』、通称LSがの注目が高まっています。高齢の資産家が加入している高額の死亡保険金を子孫に残さずに自らの資産にするためです。中途解約する事では、保険会社は安い価格でしか引き取ってもらえませんが、投資家に売る事で高い値段を付けて転売する事が可能な金融商品となっています。
一度加入した後には、死んだ後の死亡保証金としてか金に変えられなかった生命保険の常識を一変させるビジネスにもなりえます。
LSは1990年代にアメリカでエイズが流行した際に、医療費負担に苦しんでいた人たちが費用を捻出する為に保険を売却した事が始まりと言われています。最近では、子供の成長で資産を残す必要性がなくなった富裕層がより高い配当を得る為に売却する。というケースが増えてきています。
アメリカのCNNの人気キャスターである、ラリー・キングも自らの番組で生命保険を売却した事を紹介して話題になりました。ライフセツルメントは通常、75歳以上の人が加入している生命保険が対象となっており、1億円が支払われる死亡保険金を8000万円で投資ファンドや年金基金財団などの期間投資家が買い取る形で、死亡後の死亡保険金を受け取る事で利益を狙っています。
少なからず『死』という物で利益の損得勘定が行われる金融商品となる為、アメリカでの普及は著しいですが、今後日本で普及するかは現時点ではまだ分からない状況となっています。分野は違いますが『リバースモーゲージ』という、住宅ローンの一種として、死後には住宅を支払う事で、残りのローンを解消できるという、新しいローンの手法が日本でも販売されましたが、日本人の感覚として、死んだからと言って、それまでに住んでいた住宅を売り払う。という概念が受けいられ辛く、日本では普及しなかった。という事がありました。

業界団体の活動を見る事で、その業界の成熟度を知る目安となり知る事が可能となります。
アメリカでは生命保険セツルメント協会(Life Insurance Settlement Association)が1995年に設立されています。実は生命保険の買取自体はすでに古くから行われていた事になりますが、協会の設立は2009年で14年目となりますので、ライフセツルメントという商品で考えた場合には、まだまだ初期段階になる事が分かります。通常では商品が成熟期に入り始めるのは50年のスパンと言われています(商品内容によって異なります)。
生命保険セツルメント協会が掲げている目的は以下となります。
- 連邦及び州法に遵守して事業が行われる様に監視する事
- 業界の発展を推進する事
- 売買に携わるプロフェッショナルの倫理を高める事
- 消費者の理解を深める事
- 競争的な市場を作る事
加入している会員の中には、ブローカー・プロバイダー・資金提供者・その他のサービス提供機関が含まれて居ます。上記で上げられているブローカーとは、保険を売却しようとする契約者を補助する個人又は機関の事を指しています。その他として、プロバイダーとが、保険を購入する個人又は機関で資金提供者が個人投資家や機関投資家の事を指しています。また、他サービス提供者とは弁護士や公認会計士となっています。
協会の発表によると、1995年の設立時から2000年までの5年間によって会員数は2倍にまで拡大しているそうです。